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Zapping behind, Stepping forward

by ファックマツモト

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1.
2.
知らない街にいる。小銭を数えている。 頭の中、空になる。   その汗が黄金に変わる。   足し算しかできないや。引き算も面白い。掛け算が鍵らしいよ。割り算は難しい。   その声が黄金に変わる。 足りないものばかり怯えているその姿、 暗闇に光を識る黄金の脳を持つ男さ。 最後の最期に残ったものは、 誰も触れない愛の箱。   その声が黄金に変わる。 その汗が黄金に変わるのだ。
3.
バズーカ 03:53
今日も地べたに這いつくばって鼓動を聞いている。俺と地球の最前線だぜ。バレないように待伏せしてんだか、されているんだか。 時間の感覚はとっくにぶっ壊れてる。   チクショウ! すべてを切り裂く爆音が、 混乱の直前、目を閉じて前線を離脱。俺の世界の停止ボタンだね。見えないように眼を塞いでんだか、塞がれてんのか。 時間の感覚が止まって動けないでいる。   チクショウ! 俺もバズーカを撃ちてえな。 「まだ大事じゃない。」 非常事態宣言 機銃掃射のリズムで転がって転がって逃げろ 転がって転がって逃げろ 感覚を無くした手足で無様に転がって転がって逃げろ 転がって転がって生きてる 照準が頭を向いている。 引き金に指が触れている。 止まった時間が動き出す、 どう足掻いても   照準が頭を向いている。 引き金に指が触れている。 止まった時間が動き出す。 心臓が鳴っている。 今日も地べたに這いつくばって鼓動を聞いている。俺と地球の最前線だぜ。見えないように眼を塞いでんだか、塞がれてんのか。 心臓は定刻ピッタリ鼓動を告げてる。
4.
デミアン 03:10
あんまり遠くて見えないがそいつは確かにそこにいて、大きく見開いた目を腫らしながら次の言葉を探してる。 遠く凪いだ海の底を満たしながら、こんなとこまで それはいつも呼んでいるのだ。 大きな空から。 なんの話だかわからない、あんまりうるさい音だから。耳障りな歪なメロディー、探しているものが今、確かに聞こえた。 なんと小さな願いだろう。 「ここにいるんだ」って声。 ずっと呼んでいるんだね。 暗く塞いだ路地の隙間を照らしながら、燃え落ちるまで それはいつも呼んでいるのだ。 大きな空から。 「おーい!デミアン!」 呼んでいるのだ。 大声で 聞こえるかい? 遥か離れた惑星の間を飛び交いながら、こんな近くまで それはいつも呼んでいるのだ。 大きな空から。
5.
寝息 03:38
6.
雨が上がった夜に 自転車の空転 蝉の声に聞こえて いつまでも探してた 誰からも見えるように 照らし出す照明 切り取られた影 見上げては追いかけるけど 眩しくって姿なんかわからないよ 在りもしないものばかりを探してはいつも苦笑いさ。 目に映らないものは無いものと同然だってさ。 例えば俺が生まれてから死ぬまでの間、いつまでもそこに在り続ける荒野の石ころや、未だ見つけられたことのない何の変哲もない草花や虫のようにこの指、この顔、この身体の内側を満たす他の誰にも名付けられないものを、忘れるよりも早く隠してしまった。 隠したことを忘れていました。 誰からも見えるように 照らし出す照明 切り取られた影 見上げては追いかけるけど 眩しくって姿なんてわからないよ 叫ぶことができるならば 大きな声で叫ばなければ 唯、ここに在ることも わかりあえないなんて 雨が上がった夜に 自転車の空転 蝉の声に聞こえて いつまでも探してた  
7.
「どうしようもないような夜にさえ、なんだか意味があった」とか言えるような奴になれる気はしないよ、どうせ今だってどうしようもないし。子供の国の王様がどんなに年老いて見えたって大人の国の人々は「奴は子供だ」と言って聞かないという。まるで親より先に死んだ子供。性根は真面目で悪気なく同じことを繰り返すのだ。例え台無しになるとわかっていても。 キラキラと輝くもの 見つめているだけで幸せなもの 「月日は百代の過客にして行き交う年も又旅人」なれば、「旅の恥は掻き捨て」 お前のことなんて知らないってさ 「押してはいけない」と言われたら、押したくなるのも人情か。何度も押されたスイッチはその周りだけいつもシラケているという。 誰もタバコを吸わなくなって、だいぶ時間は経ったらしいけれど、あの喫煙室の明かりは未だ灯ったままだとよ。 キラキラと輝くもの 見つめているだけで幸せなのかい キラキラと輝くもの 見つめているだけで幸せなもの
8.
豆電球 04:43
部屋に一人きり。豆電球一つ。 大切なもの。少しはわかる。 砂漠に一人。太陽が一つ。 今欲しいもの。揺らいで逃げた。 響くSOS 届くように呼んでいる。  君はやりたいようにやるように強く生きているんだろ?誰かに何を言われても、選ぶのは君なんだろ?   やっと届いたのは 爆心地遥か遠く 今更なんかはない いつか聞こえた音 光るSOS 届くように追跡中だぜ 俺はなりたいものになるように強くイメージしたんだよ。どんなに逃げて見せたって、ずっと側にいるんだよ。 やっと気付いたのは 爆心地遥か遠く 今更なんかはない いつか見てた光 良くやったな。これで終わりでも構わないんだぜ。もう充分だろ。物足りないのはいつも同じ。 君のパレードは行くよ。パレードが行くよ。 パレードは行くよ
9.
バラバラになる積み上げられたもの これ以上なく一つになれるような これからもどこまでも遠くに行けるような気がして、 いつまでも変わらずに震えて朝を待ってる。 粉々になるすり潰されるように 傷も残らずキレイになれるか知らん 何もかもなかったように隠してしまえるなら、きっと笑うことも泣くこともやりきれないままね。 やっとこんなにも遠くにやってきた筈でしょう。立ち止まってもその傷を、その声をどうか隠さないで。   生きたままずーっと眠っていたいなら 目に映る全てが夢だと思うのだ 楽しいことも悲しいことも 全部思い出せたら 行く先もわかるから サヨナラ、サヨナラ 大丈夫

credits

released April 15, 2020

作詞、作曲、演奏:ファックマツモト

録音スタジオ:自宅(track1,5),西荻窪STUDIO UEN(track2,3,4,8,9),阿佐ヶ谷TABASA(track6,7)

録音:馬場 友美
マスタリング:中村 宗一郎(ピースミュージックスタジオ)
イラスト:ファックマツモト

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ファックマツモト Tokyo, Japan

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